日産が中型SUVエクストレイル
約3,000台規模のリコールを実施
原因はヘッドライトの不具合

日産自動車が中型SUVモデル「エクストレイル」の大規模リコールを発表した。
今回のリコールはヘッドライト制御システムの不具合によるもので、道路交通の安全性に懸念が生じている。
国土交通省によると、リコール対象車両は2024年5月から9月までに製造されたモデルで、合計3,277台に上る。


ヘッドライトシステムの不具合
夜間走行の安全性に影響
日産がリコールを決定した主な理由はアダプティブLEDヘッドライト制御モジュールの不具合である。
このシステムは周囲の車両を検知し、ハイビームとロービームを自動調整する機能を持っている。
しかし、今回問題となった車両では制御プログラムの設計に不備があり、前方や対向車を適切に認識できない状況が発生している。
その結果、本来ロービームに切り替わるべき状況でもハイビームが点灯し続ける現象が報告されている。
夜間走行時に他の運転者の視界を妨げる可能性が高く、事故につながる恐れがある。
特に、街灯の少ない地方道路や高速道路でこのような問題が発生した場合、より深刻な危険をもたらす可能性がある。
現時点ではこの不具合に関する苦情は6件寄せられているが、事故の報告はない。
日産は問題を認識後、直ちに対応に着手し、迅速な解決を図るためリコールを決定したと説明している。


ソフトウェアアップデートで
問題解決を図る
今回のリコールでは車両のハードウェア交換ではなく、ソフトウェアアップデートによる対応が予定されている。
日産は公式サービスセンターを通じて、対象車両のヘッドライト制御モジュールプログラムを最新版に更新する計画だ。
このソフトウェアアップデートにより、ヘッドライトの正常な動作を確保し、走行中の周囲車両の検知精度を向上させる。
今回のアップデートは無償で提供され、リコール対象車両の所有者は最寄りの日産サービスセンターで点検・修理を受けることができる。
日産は今回の事態を受け、品質管理体制のさらなる強化を表明した。
また、顧客の安全を最優先事項とし、今後も車両のソフトウェアおよびハードウェアの徹底的な検証を通じて、類似の問題の再発防止に努めると強調している。